【現場取材】大阪中之島美術館の建設進む、特徴的な黒壁が姿を現す〈20/10/1新規〉


2021年度に大阪市北区に開館する「大阪中之島美術館」。外観で目を引くのが宙に浮いたような黒い箱だが、現地ではその黒い壁面が徐々に姿を現しつつある。現在は鉄骨工事や内装・外装工事を進めており、21年6月末の建物完成に向けて、工事は最終段階を迎えている。

黒い直方体の壁面には、正方形やL字型の切り欠きがあり、そこから館内に光を取り込む。設計した遠藤克彦建築研究所(東京都品川区)は、「さまざまな人と活動が交錯する都市のような美術館」をコンセプトにデザインした。工事は19年3月に始まった。

美術館の規模は、5階建て延べ約2万平方㍍。コレクション展示室、大規模巡回展に対応できる関西最大級の企画展示室、コミュニケーション、保存・研究などのスペースのほか、カフェ、レストラン、ミュージアムなどを設ける。

収容する作品は、日本近代と日本現代を中心にすでに5700点超を収集済み。1990年代の財政的に余裕のあった時期に積極的に収集したこともあり、モディリアーニなど有名な画家の作品も含み、見応えがありそうだ。

建設地は、大阪市北区中之島4丁目で、国立国際美術館や大阪市立科学館の北側の敷地約1万3000平方㍍に整備する。

【完成イメージ】